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Microsoft Visual Basic (マイクロソフト ヴィジュアル ベーシック)はマイクロソフトが1990年代に開発していたプログラミング言語およびその処理系。通常はVisual BasicまたはVBと呼ぶ。Visual Studioに組み込まれ、さまざまな種類のアプリケーション開発に用いられる。後継となるMicrosoft Visual Basic .NETに関してはそちらの項目を参照。1970年代〜1980年代に開発されていた前身のMicrosoft BASICについてはそちらの項目を参照。 == 概要 == はBASICから派生したマイクロソフトのQuickBASICを拡張したもので、RADに対応した統合開発環境の名称でもあった。 もともとが初心者用言語のBASICから派生しているという来歴から、VBもプログラミング初心者用・入門者用と言われることが多かったが、実際にはさまざまなビジネスシーンで活用されている。 Microsoft Windows用のGUIアプリケーションを開発する場合、もっとも原始的な方法としてC/C++言語でWin32 APIを使い、コードベースですべてのGUI処理を記述していく方法がある。この方法はWindowsのすべての機能にアクセスでき、すべてを制御することができることがメリットだが、その代わりコード記述量は膨大なものとなり、開発効率が悪い(Microsoft Visual C++ではリソースエディタと呼ばれる、GUIの外観デザインを視覚的に設定できるツールも存在するが、これはRADではない)。 VBではフォーム上に、あらかじめ用意された各種のGUIパーツ(コントロール)を配置して、それらのプロパティが変更されたり、マウスでクリックされたりするなどイベントが発生した場合の処理を記述してゆくことでプログラムを作成していくスタイル(Rapid Application Development, RAD)が特徴だったが、現在では多くのGUIアプリケーション開発環境においてこのようなスタイルでのプログラミングが可能であり、VBはその嚆矢であったことになる。グラフィックの描画など、GUIを実現するときに付随する定型的な画面管理はパーツの内部で行なわれるため、プログラマが直接記述する必要性が大幅に低減され、記述が煩雑になりがちなGUIを利用したプログラムを、簡単かつ効率的に作成することができる。 バージョン1.0ではWindows版の後にMS-DOS版が発売されており、キャラクタベースにもかかわらずコントロールを配置してGUIを構築することができた。ただしキャラクタベースであるため、フォームを使用した場合、グラフィックスの描画は不可能である。 言語仕様は、旧来のBASIC言語に比べ、構造化プログラミングの機能が加えられるなど大きく拡張されており、加えてオブジェクト指向に近い概念も取り入れられている。ただしバージョン6.0まではオブジェクト指向の要素が十分には実装されておらず、特に継承にあたる機能が皆無だった。なお、後継のVB.NETでは完全なクラスベースのオブジェクト指向の機能や、Visual C#と遜色のないソリューション・プロジェクト管理機能も実装されている。 バージョン5.0よりも前のバージョンではインタープリタ動作のみであったこともあり、(実際には処理内容に応じて速度比較の結果は異なる)。バージョン5.0と6.0では、Win32 ネイティブコードへのコンパイルがサポートされ、速度面での大幅な改善が図られている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「Microsoft Visual Basic」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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